創造共育とは?
愛と創造の共育 和久洋三
子どもは遊ぶ中で、生きていくうえで必要な知識や知恵をいつの間にか身につけていきます。
身につけるということは知っていくこと、知っていくことは学んでいくこと。遊びと学びは子どもにとって少しも矛盾することなく一つの事になっています。学齢期になると、この二つがしだいに対立してくるのは、学びが自発的ではなくなるからです。
強制され、管理され、干渉され、ランクづけをされるので、多くの子ども達が勉強嫌いにさせられていきます。
しかし新しいことを”知りたい”という気持ちは人間の根源的な欲求として失われることはありません。これが”発見欲求”。そして人間は知ったことは自分でやってみたいという意欲をもちます。これが”表現欲求”。この発見と表現の欲求が、人間の英知を育て、喜びの毎日を生み出す”創造力”を開発していきます。
創造力は自分でやりたいという自発性があってはじめて発揮されるものです。”やってみたい”という気持ちを起こさせるために”和久メソッド創造共育法”は”形”をモチーフにします。
言葉をまだ獲得していない乳児さえ”形”には関心をもちます。それは見ることができるから、触ることができるから。
五感で外界を吸収しながら発達する人間にとって、この五感のすべてを駆使して発見と表現を繰り返せるものは”形ある存在”をおいてほかにありません。
共育は、親やアトリエスタッフも子と共に育つことを意味します。
人間は見えたり、触れたり、聞けたりする現象界から、愛や美や理(ことわり)を知ろうと成長する生命です。環境を吸収・発見し、これに働きかけ・創造しながら愛や美や理を洞察していきます。
この欲求を人間は童具と言語を手に入れることによって十分発揮できる条件をつくりました。
こどもにとって道具は童具。アトリエでは、童具を活動の核にして、子ども達に感性と知性を豊かにもった人間に育ってほしいと願っています。
遊びながら発見し、表現する場が”わくわく創造アトリエ”です。